最近腕が挙がらないという男性が来院しました。検査や症状、聞き取りなどで腋窩神経麻痺(首から出ている上腕を通る神経の麻痺)かなと思いましたが、腕が挙がらなくなってから半年以上経過していることもあり、その間痛かったことはないか尋ねましたが、痛かったことはないと…。
信用しないわけではないですが、来院者さんが忘れていたりして聞きだせず、的確に判断できないことも多々ありましたので、念のために医療機関で腱断裂(腱が切れること)がないか検査していただくようにお話ししました。
腱が断裂すると断裂した時は痛みますが、切れてしまえばそれなりに痛みは無くなってしまいます。が、『腕は挙がらない』となります。腱が切れているのに腋窩神経麻痺と判断して施術してしまうことは、たいへん間抜けなことですから、それを防ぐために念のために…となりましたが…。その来院者さんは当院に戻って来ませんでした(笑)。
他の施術院に行かれていて、そしてウチに来られた方々の話を聞いていますと、『施術を二十数回受けましたが良くなりませんでした…』『半年通っていましたが良くなりませんでした…』とか。
私は正直五、六回施術して一ミリも変化がない場合は改善しないと判断しています。その場合施術の方法を見直すか、医療機関での検査を勧めます。改善の見込みがないのに長期で来院者さんを通わすのは、場合によってはカイロや整体の適応症ではない病気を手遅れにしてしまうことになるかも知れません。
来院者さんのことを第一に考えてやってるのですが、なかなか思うようにならないものですね(笑)。